東埼玉新聞社
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2017年の選挙
2017.10.31(火)
越谷市長選~高橋氏が3選、自民系6連敗
投票率26.77%で過去最低を更新
2017.07.26(水)
三郷市議選~民進現職がまさかの落選
2017.07.18(火)
三郷市議選始まる~定数24に31人
2017.05.16(火)
松伏町長選~新人の鈴木勝氏が初当選
「町政刷新」訴え4期を目指した現職破る
2017.05.10(水)
松伏町長選~地元っ子同士の現新一騎打ち
 会田氏…暮らし満足度一番の町を目指して
 鈴木氏…新しい風・全世代が活き活きとするまち
2017.02.14(火) 
松伏町長選~保守(現・新)の一騎打ちか






2017.10.31(火)

越谷市長選~高橋氏が3選、自民系6連敗
投票率26.77%で過去最低を更新


 任期満了に伴う越谷市長選が10月29日に投開票され、現職の高橋努さん(74)=無所属が、自民党推薦の新人で元市議の畔上順平さん(41)=無所属を下し3選を果たした。同市長選で自民系は6連敗を喫した。投票率は前回の31.73%を4.96ポイント下回る26.77%で過去最低を更新した。衆議院選に続く選挙だったことと悪天候が影響した。
 当選した高橋氏は、「8年間、大きなエラーもなく着実に市政を進めたことが評価されたと思う。これからが本番。3つのスローガンと8つの目標を実現し活性化したい」と話した。
 選挙戦は、高橋氏が「中核市移行や借金の縮小など公約の94%を実現した」と2期8年の実績を強調し「安心度埼玉No.1の越谷」の実現を訴えたのに対し、畔上氏は「停滞した市政を未来志向に。時代の大きな変化に対応できる鋭い感覚での市政運営が必要だ」と世代交代を掲げて挑戦したが、論戦は噛み合わず具体的な政策論議には至らなかった。
 高橋氏は政党推薦を依頼しない市民党で臨み、出身の民主―民進党支持層、労組票をほぼまとめ、保守層の一部も取り込んだ。同氏の基礎票は過去の実績から約4万票は堅いといわれ、衆議院選での山川百合子氏(立憲民主党、比例復活当選)の得票と重なる。
 畔上氏は「5期20年の民主―民進市政=停滞」から保守市政を奪還する期待を背負い、衆議院選の自民・黄川田仁志氏の選挙区勝利の勢いで市長選を勝ち抜く作戦だった。しかし、空中戦の衆議院選に“埋没”してしまい保守票を取りまとめ掘り起こす選挙が出来なかった。また、当てにしていた公明の協力が得られなかったことも大きい(公明は自主投票だった)。訴えの内容も未来への方向性を示したが具体性に乏しかったのではないか。
 同市長選で自民系は連敗記録を6敗に延ばした。衆議院選の比例代表の得票は40,000票強あり、小選挙区は67,000票のうち公明の20,000票を差し引いても47,000票。低投票率の中で高橋氏は基礎的票を確保していることから見ると、自民票は天候に左右される支持層で文字通り浮動票といえよう。
 4年前の市長選を機に同党支部は改革・刷新を主張する市議らによる“無血クーデター”で執行部が一新された。市民の中に足掛かりを築き党勢を拡大したのか、市政の中で市民に分かるような存在感を示し得ているのか? 
 今回選挙は前回までと違い、自民・保守系市議全員の推薦で臨み、市議の多くが演説で高橋市政を強く批判した。3期目の高橋市政に対し“議会内多数派連合”による“隠れ与党”“実質与党”を脱し、毅然と野党の姿勢を取るのか注目される。

◆越谷市長選の結果◆
当44,286高橋  努
  29,509畔上 順平

   ▽無効投票数651
  有権者数278,141人 
  男137,830人、女140,311人
投票者数74,446人
  男36,955人、女37,491人
投 票 率26.77%
  男26.81%、女26.72%
      (選管確定22時59分)

【高橋努市長の政策】
●3つのまちづくりスローガン ①「安心度埼玉No.1の越谷」②市民が誇れる越谷③いきいき活性化する越谷
●8つの目標 ①子育てにやさしい、誰もが安心してくらせるまち②健康で生涯安心して暮らせるまち③誰もがいきいきと働き生活できるまち④水と緑と太陽の下、自然豊かなエコタウン⑤災害に強い、安心・安全・快適なまち⑥元気でスポーツ、レクリエーション、文化のまち⑦地方分権、市民自治のまち⑧子どもたちにツケを残さないまち
【高橋努市長の略歴】
越谷市生まれ、越ケ谷高―日本大学法学部卒。越谷市職員を経て1975年で越谷市議会議員初当選(日本社会党公認)し連続6期(副議長を務める)、1998年埼玉県議会議員当選し連続4期、2009年越谷市長に初当選(民主党推薦、当選後離党)。




2017.07.26(水)

三郷市議選~民進現職がまさかの落選


 任期満了に伴う三郷市議選(定数24、欠員4)が7月23日に投開票され新議員が決まった。投票率は38.40%で前回の53.25%を大きく下回り、過去最低を記録した。
 当選者の内訳は、現職17人、元職1人、新人6人。政党別で公明5人(現職のみ)、共産4人(現職2、新人2)、維新の会1人(新人)、無所属14人(現職10、元職1、新人3)。唯一の民進現職は次点に泣いた。
 今回選挙は、現職の勇退や欠員で6議席が空き、無所属新人の出馬が相次いだが、大勢としては現職が強みを発揮した。民進を除く政党候補は全員が当選した。
 期日前投票は前回に比べ一カ所多い4カ所で実施されたが、8,570人(投票率で7.52%)に止まり、前回より812人減少した。
当日有権者は113,833人(男57,591人、女56,242人)。投票率は38.40%(男36.96%、女39.89%)。

三郷市議選結果(定数24/立候補者31)丸数字は当選回数。
当3194逢沢圭一郎41会社役員    無現③
当2394佐藤 裕之52バネ製造社専務 無現②
当2084佐々木 修43ペット用品製造業  無現②
当2009深川 智加35団体職員    共新①
当2005柳瀬 勝彦55デザイナー   無新①
当1977渡辺 雅人33介護士  維新の会新①
当1968中野 照夫62政党役員    公現⑥
当1946佐藤 睦郎61政党役員    公現③
当1906鳴海 和美50無  職    公現②
当1880工藤智加子55政党役員    共現③
当1793鈴木深太郎62政党役員    公現④
当1769酒巻 宗一64政党役員    公現⑥
当1605岡庭  明78会社役員    無現⑦
当1426武居 弘治47土地家屋調査士 無元④
当1393篠田  進75会社役員    無現⑨
当1386佐藤 智仁37病院職員    共新①
当1309市川 文雄65燃料小売業   無現④
当1204菊名  裕52会社員     無現④
当1222加藤 英泉68会社役員    無現②
当1175野村 浩之26会社役員    無新①
当1165稲葉 春男69政党役員    共現⑩
当1160村上香代子67無  職    無現⑥
当881柴田 吾一51会社役員    無新①
当875野村  徹58会社員     無現③
817篠田 正巳59不動産管理業 民進現④
780木原 裕彦64食品販売業   無新
528藤牧  誠42会社員     無新
448関根 和也36農  業    無新
367山﨑 昭彦55医療経営コンサル  無新
118西村 繁之64無  職    無元①
113三浦  孝66マンション賃貸経営 無新
▽無効


 

2017.07.18(火)

三郷市議選始まる~定数2431


 任期満了に伴う三郷市議選(定数24、欠員4)が7月16日に告示され、新人11人を含め31人が立候補した。投票は23日(日)。
 立候補者の内訳は、現職18人、元職2人、新人11人。政党別で公明5人(現職のみ)、共産4人(現職2、新人2)、民進1人(現職)維新の会1人(新人)、無所属20人(現職10、元職2、新人8)。
 今回選挙は、無所属の森忠行氏(4期)と共産の和田司氏(1期)2人が勇退して6議席が空き、無所属新人の出馬意欲を高めた。政党候補と現職の安泰が囁かれているが、不安材料を抱えた現職もおり、新人にとってはチャンスと見たようだ。
 開票は即日で午後9時から勤労者体育館。
 16日現在の有権者は115,607人(男58,563人、女57,044人)。前回の投票率は53.23%。
 期日前投票は22日(土)までできる。今回は、ピアラシティ内のイトーヨーカドー三郷店でも実施し4カ所に(施設によって時間が異なる)。

・市役所…午前8時30分~午後8時
・鷹野文化センター及び瑞沼市民センター…午前9時~午後8時
・イトーヨーカドー三郷店(ピアラシティ内)…午前10時~午後8時

  三郷市議選立候補者(定数24/立候補者31)
   丸数字は当選回数。最後の項目は住所地
渡辺 雅人33介護士  維新の会新  三郷1丁目
山﨑 昭彦55医療経営コンサル  無新  中央5丁目
野村 浩之26会社役員    無新  栄1丁目
西村 繁之64無  職    無元① 鷹野4丁目
佐々木 修43ペット用品製造業  無現① 鷹野1丁目
加藤 英泉68会社役員    無現① 三郷2丁目
菊名  裕52会社員     無現③ 戸ヶ崎3丁目
篠田  進75会社役員    無現⑧ 戸ヶ崎
鈴木深太郎62政党役員    公現③ 早稲田6丁目
佐藤 裕之52バネ製造社専務 無現① 高州3丁目
篠田 正巳59不動産管理業 民進現④ 戸ヶ崎4丁目
佐藤 智仁37病院職員    共新  鷹野5丁目
中野 照夫62政党役員    公現⑤ 彦成3丁目
関根 和也36農  業    無新  彦江1丁目
稲葉 春男69政党役員    共現⑨ 戸ヶ崎3丁目
鳴海 和美50無  職    公現① 戸ヶ崎2丁目
深川 智香35団体職員    共新  早稲田2丁目
野村  徹58会社員     無現② 戸ヶ崎
藤牧  誠42会社員     無新  早稲田6丁目
市川 文雄65燃料小売業   無現③ 番匠免1丁目
柳瀬 勝彦55デザイナー   無新  さつき平2丁目
武居 弘治47土地家屋調査士 無元③ 栄3丁目
岡庭  明78会社役員    無現⑥ 鷹野4丁目
佐藤 睦郎61政党役員    公現② 彦川戸1丁目
三浦  孝66マンション賃貸経営 無新  早稲田1丁目
村上香代子67無  職    無現⑤ 彦成3丁目
逢沢圭一郎41会社役員    無現② 早稲田2丁目
酒巻 宗一64政党役員    公現⑤ 戸ヶ崎3丁目
木原 裕彦64食品販売業   無新  彦成1丁目
柴田 吾一51会社役員    無新  三郷2丁目
工藤智香子55政党役員    共現② 彦成2丁目





2017.05.16(火)
松伏町長選~新人の鈴木勝氏が初当選
「町政刷新」訴え4期を目指した現職破る

◆松伏町町長選(選管最終)
当 4,613 鈴木 勝 62 無新①
  4,231 会田重雄 72 無現③
▽無効 77
                
有権者 24,772人(男12,459人、女12,313人)
投票者 8,921人(男4,366人、女4,555人)
投票率 36.01%(男35.04%、女36.99%)
お祝いに駆け付けた近隣市の市長らと
万歳する鈴木勝氏(左から4人目)
 任期満了に伴う松伏町長選が5月14日に投開票され、新人の無所属、鈴木勝氏(62)が4期目を目指した無所属現職の会田重雄氏(72)=自民推薦、公明支持=を破り、初当選した。
 鈴木氏は、当選の喜びに沸く選挙事務所で「町を変えたいという町民の気持ちと力が勝たせてくれた。子育て支援の町、すべての世代に笑顔あふれる町を町民と共につくりたい」と抱負を述べた。
 鈴木陣営は前評判では劣勢が伝えられたが、地元支持者や保育園の保護者らを中心とした“草の根選挙”を繰り広げ、自民・公明の政党や各種団体の組織的支援態勢の現職に対抗した。一番の勝因は、鈴木氏が昨年から町政の刷新を訴えて町内を2度、3度と地道に歩き、いわゆる保守層の中にあった現町政に対する不満・批判票を取り込んだこと。さらに子育て世代の20~40歳代が無料通信アプリLINE(ライン)を駆使してPR、「新しい風」「町民による町政を」の支持を広げた。
 会田氏は、「産業団地の誘致や道の駅構想」を最大の公約に打ち出し、まちづくりの総仕上げを目指す意気込みを示したが、支援する各政党・組織が十分に機能しなかった。また、多選自粛条例の廃止は、自身の筋を通したものの町民の理解が進まずプラスには働かなかった。
 人口減少にどう対処するかを中心に論戦を繰り広げた。前2回の選挙が会田氏の無投票当選だったことから町長選は12年ぶりに行われた。
鈴木 勝氏(すずき・まさる)
【政 策】◆人口減少にストップ・子育て世代支援~固定資産税減免・第2子以降の学校給食費減免・転入者への引っ越し費用補助◆ライフサイクルに対応した各世代へのきめ細かな施策の実施◆生活していることが楽しい町を作りたい~楽しい街・美しい安全な街・トイレのきれいな街
【経 歴】社会福祉法人理事長、テニスクラブオーナー、保護司▽②松伏町議6期・議長、保育園長▽③東京農業大学農業経済学部▽④大字松伏

松伏は“権不十年”の町!? 3代続いた4期目敗北
 会田氏の4選が阻まれ、松伏町長は3代続いて4期目に挫折したことになる。ワンマンだった先代の千代忠央氏、その前の“お殿様”と言われた石川仁氏の場合も「町政の刷新」を掲げた新人に敗れた。
 「権力は10年で腐敗する」と言う意味の“権不10年”は、自民党の長期政権を覆した非自民内閣の細川護煕総理大臣以来使われるようになった。この言葉は松伏町民にとっては「当たり前」なのかもしれない。
 今回の選挙前は、大方が「鈴木氏の善戦で接戦にもつれ込む場合もあるだろうが、現職の有利は揺るがない」ととらえた。現職に際立った失政がないことをはじめ、保守層の全町的な後援体制、ほとんどの町議の支持、公明の支援などから、本紙も同様の見方をした。しかし、選挙結果を左右するほど会田町政を冷めた目で見ていた町民が多かったことを本紙は見落としていた。
 本紙の告示の際の記事は、「具体的な争点にはなっていないが“多選”を問題にする町民が意外と多い。『3期でできないものを4期でできるわけがない』『多選自粛を止めた理由の説明がない』などで、会田候補にはボディブローのような影響が懸念される」と書いた。現職の敗北は“懸念される”程度の認識だった。
 しかし、会田陣営で懸命に活動した運動員は、行く先々で「もういいんじゃない」という言葉を浴び、「投票には行ってくださいね」と言うのが精一杯だったと明かした。実は、この予想外の不人気ぶりは、年明けから分かっていたのだが、選対の中で共有されることがないまま選挙戦に突入した。選対組織が必ずしも一枚岩ではなかったと指摘する幹部もいる。
 目立った失政がなく、将来への希望を示す施策を進めてきた会田町長の“マイナス点”は何だったのか?
 開票後に拾った町民の声を列挙しよう。▼2回の無投票で後援会が緩んでしまった▼政党の推薦は当てにならない▼3期やれば十分だ、ご苦労さん▼本人が普段から町民の中に入り理解し合うことをしなかった▼町のために精一杯やっているんだから実績で判断してくれという上から目線▼役場職員の人事が恣意的でやる気をなくしている職員が多い▼町の各委員の選任が適材適所だろうか▼町民の声を聞くようで聞かない▼自信と独りよがりは紙一重だよね▼町がよくなった実感がない▼産業団地などは自分の土地がらみでしょ▼合併、10年も前から言ってるのに何もしてない etc. 



2017.05.10(水)
松伏町長選~地元っ子同士の現新一騎打ち
 会田氏…暮らし満足度一番の町を目指して
 鈴木氏…新しい風・全世代が活き活きとするまち

 
会田重雄候補   鈴木 勝候補
 任期満了に伴う松伏町長選が5月9日告示され、現職で4期目を目指す会田重雄氏(72)=自民推薦、公明支持=と元町議会議長で社会福祉法人理事長の新人、鈴木勝氏(62)の無所属2人が立候補を届出た。松伏町生まれ育ちの地元っ子同士による一騎打ちとなり、人口減少にどう対処するかを中心に論戦が始まった。前2回の選挙が会田氏の無投票当選だったことから町長選は12年ぶり。投票日は14日で即日開票される。
 会田候補は自宅前のスーパー駐車場で約170人が集まり出陣式を行った。近隣市町の自民・保守系といわれる首長、市町議員、県議をはじめ、自民党の三ツ林裕巳衆院議員と県選出参院議員秘書、さらに公明党町議など30人を超す来賓が並び、激励した。来賓から「選挙戦は厳しい。気を引き締めて」と叱咤の挨拶も。
 鈴木候補は自宅そばの選挙事務所前で出陣式、およそ90人が参加。地元町議2人と近隣市町の議員3人が激励したほか、この3月まで地元小学校で校長を務めた支援者が「ビジョンを持った人でないと町は変えられない」と訴えた。国会議員や県議の来賓はなく、“草の根選挙”を地で行く出陣式だった。

  ※   ※   ※

 両候補は第一声で、今年4月1日に人口が3万人を割ったことを受けた「人口減少への対処」を取り上げた。人口減少が税収減・財政基盤の脆弱化をもたらし、行政サービスの維持を困難にする不安がある点は共通した認識。
 会田候補は「松伏高校の東側に産業団地を誘致し、雇用を創出するとともに企業からの法人税で税収を維持すれば、今の行政サービスが続けられる」と訴え、東埼玉道路などの整備前に具体化すべきで今後4年間の最大の公約とした。
 鈴木候補も産業団地誘致の必要を示したうえで「(開発プロジェクトは)時間がかかる。その前にやるべきことがある。それは子育て世帯への具体的な支援だ」と第2子以降の学校給食費の軽減などに取り組むと訴えた。
 同町の人口は2009年4月1日の3万1,229人が今年4月1日には2万9,989人に。外国人の住民登録制度の導入で一時的な増加はあったが、8年間で1,200人以上が減少した。
 同町は「産業団地の誘致」や「道の駅」の計画を進めているが、東埼玉道路と国道463号線(浦和野田線)の整備次第という問題がある。

  ※   ※   ※

具体的な争点にはなっていないが“多選”を問題にする町民が意外と多い。「3期でできないものを4期でできるわけがない」「多選自粛を止めた理由の説明がない」などで、会田候補にはボディブローのような影響が懸念される。
 会田氏は2005年の選挙で「町長は3期が限度」と訴えて4期目を目指した現職を下し、当選後すぐに多選自粛条例を制定した。その1年前には埼玉県知事の上田清司知事が同じ条例を制定している。昨年の知事選では自民勢とのドタバタがあり、上田知事は条例を廃止しないまま知事選に突入した。当時、会田氏は「知事の対応を注意深く見ている」と話していた。昨年9月議会で条例廃止を提案し賛成多数で可決され、筋を通した。

  ※   ※   ※

 投票は14日午前7時から午後8時まで、町内9カ所の投票所で行われる。開票は同日で午後8時50分から町立第2小学校体育館。
 期日前投票は10日から13日の間、役場第2庁舎3階で。時間は午前8時30分から午後8時まで。
 5月8日現在の有権者は、2万5,237人(男1万2,652人、女1万2,485人)。12年前の町長選投票率は46.76%、昨年4月の町議選は37.98%だった。

     
◈ 候補者の政策と経歴 ◈
 (届出順。経歴=①現在の職業・肩書②過去の職業・肩書③最終学校④居住地)

会田重雄(あいだ・しげお)
【政 策】3つの未来宣言~雇用の創出/賑わいの創出/安全・安全の創出◆5つの基本政策~子育てしやすい町NO.1/地域コミュニティを再生/教育環境を更に充実/農業を基幹にした産業を育てる/高齢者・障がい者の生活を向上◆究極の行政改革、合併をすすめます
【経 歴】①町長、不動産管理会社社長、県町村会副会長②松伏町議5期・議長、川崎重工業勤務③県立杉戸農業高校④ゆめみ野5丁目

鈴木 勝(すずき・まさる)
【政 策】◆人口減少にストップ・子育て世代支援~固定資産税減免・第2子以降の学校給食費減免・転入者への引っ越し費用補助◆ライフサイクルに対応した各世代へのきめ細かな施策の実施◆生活していることが楽しい町を作りたい~楽しい街・美しい安全な街・トイレのきれいな街
【経 歴】①社会福祉法人理事長、テニスクラブオーナー、保護司②松伏町議6期・議長、保育園長③東京農業大学農業経済学部④松伏





2017.02.14(火) 
松伏町長選~保守(現・新)の一騎打ちか


会田重雄町長

鈴木 勝町議
 任期満了(6月1日)に伴う松伏町長選は5月9日告示、5月14日投開票の日程で行われる。現職の会田重雄氏(71)が4期目の出馬を昨年12月に表明した。一方、町議会元議長の鈴木勝町議(62)=5期目、町民ク=が挑戦する決意を固めており、保守同士の一騎打ちになりそうだ。
 会田氏は初当選した2013年の9月、「松伏町長の在任期間に関する条例」を自ら提案し制定した。条例は「長期在任で生ずる弊害を防止するため」に「連続3期を超えて在任しないよう努める」と規定した。
 昨年9月、会田氏は「(多選の)弊害はなかった」として、この条例の廃止を議会に提案、賛成多数で可決された(反対1)。先の埼玉県知事選で上田清司知事が多選自粛条例でもみくちゃにされたことから区切りをつけた。
 会田氏は12月町議会で堀越利雄議員=町民ク=の一般質問に、「長期的な重要施策は一貫した考えの下、継続的に進めていく必要があることから、住民の皆様の審判をいただく考えである」と答え、事実上の出馬表明をした。
 鈴木氏は、「後援会役員や家族などの了解を得た」と立候補の意向を明らかにした。会田町政について「国の補助金が付く施策しかやらない。町のオリジナリティがまったくない」と批判、「町民誰もが楽しくなる金のかからない施策がいっぱいあるので実現したい」とし、循環型社会の構築、ライフサイクルに応じた町政改革などを提案する考え。
 同町長選は、過去2回が無投票だった。「3度も無投票じゃ笑われてしまう」という声もあり、対抗馬の出現は歓迎されている。有権者数は25,116人(男12,648人、女12,468人)=昨年12月2日現在。